Fafuriの物語
それは2022年、娘の成人の振袖に合わせるショール選びの悩みから始まりました。
フォックス、マラボー(羽毛)、フェイクファー・・・選択肢がいくつかある中で悩みに悩んで、結局はフォックスのショールを購入しました。
なぜなら、ショールはただの防寒具ではなく、帯締めや帯留め、髪飾りと同様に振袖に欠かせない装飾品の一部だと思ったからです。
しかし、動物の命が犠牲になっていることを思うと、ずっと後悔の念に駆られていました。
成人式当日、その悩みを同じくフォックスのショールを購入したママ友に話すと
「私も悩んだ・・・いいエコファーショールがあれば良かったのだけど」と言われ
友人も同じ悩みを持っていたことがわかりました。
そんな時に知人から、毛皮にされる狐の残忍な毛皮のはがされ方を聞かされます。
それはとても衝撃的な話でした。
その実態を知るために、娘と共に動物福祉に詳しい大学の教授を訪ねたところ
「残酷な毛皮の問題はもちろん、日本にはアニマルウェルフェアのおくれという問題もあるんだよ」とご教授いただきます。
私は、フォックスのショールを購入した時に「命をいただいたのだから、大切に使って、あなたの子どもの代にも引き継いでいってね」と娘に話しました。
しかし、アニマルウェルフェアの話を聞いて「ショールの為に犠牲になった命」と言うだけの問題ではないことに、気付きます。
アニマルウェルフェアとは
例えば、毛皮にされる狐は狭い檻の劣悪な環境の中で、痛み、苦しみに耐えながら一生を過ごし、恐怖の中で一生を終えます。
家畜動物が人間のために犠牲になることがあるとしても、せめて生きている間は痛みや苦しみ、恐怖を感じることなく、動物らしい生き方をさせてあげようという考え方がアニマルウェルフェアの考え方です。
日本はアニマルウェルフェアがとても遅れていて、2012年のロンドンオリンピックではアニマルウェルフェアに配慮した食品が提供されていたにもかかわらず、2021年の東京オリンピックではそれができなかったそうです。(例えば卵とかお肉とか)
日本の狭い土地でのアニマルウェルフェアの推進には色々な問題が含まれますが、これから日本をリードしていく若い世代の方たちに「アニマルウェルフェア」という言葉と意味を知っていただくだけでも、動物たちを守る一歩になるのではと考えています。
愛猫や愛犬に感情があるように、家畜動物たちにも感情も痛みも苦しみもあります。
私達のために命を失う家畜が、せめて生きている間は痛みや苦しみがなく、満たされた生き方ができるように「アニマルウェルフェアの定着」と、ファッションの為に動物を犠牲にしない「ファーフリーの生き方」を願って、Fafuriのショールは誕生しました。